何の匂いでしょう これは
これは 春の匂い 真新しい生地の匂い 真新しいかわの匂い 新しいものの 新しい匂い
「もう春だね」 「うーん、お日様が気持ちいーや。へぶしッ!」 「花粉も飛んでるけどね」 さんさんと照らすお日様が暖かくて気持ちいい今日この頃。隣で幸 宏がニッコリ笑っています。少し赤くなった鼻をさすりながら。
「もうコートもマフラーもいらないね」 「着てたら余計に暑いしね」 「蒲公英に、パンジー。桜に菫。いっぱい花が咲くね」 「そうだね、もう充分暖かいし。そろそろ咲くな」 新しい生活が始まります 希望もゆめも幸福も、春のにおいといっしょに、 私たちのまわりにうっとりとうかんでいるのです 『心の仕度』はできたでしょうか
「幸宏っ、外行こ?お散歩しに」 「そうだな、行くか」
仲良く手を繋いで君と歩きます。 太陽も、君の手も、アタシの心の中もぽかぽかで。
匂いのなかに 希望も ゆめも 幸福も うっとりと うかんでいるようです
ごったがえす 人いきれのなかで だけどちょっぴり 気がかりです 心の仕度は どうでしょう
もうできましたか
春 到 来 (「あ、タンポポ!!」) 050314【仕度/黒田三郎】