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※これは管理人が夢浮橋をプレイして「3メンバーいい!」…と思った勢いで書いたものです。
友人からの伝聞やネット情報などを元に3未プレイのまま書いているので「これどういう状況?」とかその辺りは深く突っ込まないでいただけると幸いです。

















「久しぶりだね、将臣くん!」

そう言って笑った望美の小さな手は、それよりもずっと小さな手にしっかりと握り締められていた。








「将臣!」
「ん? おお、か………って、!?」

軽快な足音と喧騒の中でも十分に聞こえる高い声。
何事かと振り返り、視線をだいぶ下にやって初めてつむじが目に入るほどの身長しかない小さな体が人ごみを縫うように駆けていた。
小さいながらに全力で走り、体全体で飛びついてくるのをしゃがみこんで抱きとめ、高く抱え上げる。
ちょうど高い高いのような状態に大喜びする少女の名は
熊野に向かう最中に合流した望美が連れていた…大体10歳になるかならないかくらいの子供だ。
それは別に構わない。
俺自身子供は好きな部類だし、安徳帝のおかげで子守にも慣れた。
だが場所がいけない。
ここは勝浦のど真ん中。
ただでさえこっちの世界は治安がよくないのに、こんな繁華街と呼べる場所を子供1人がフラフラしていていいわけはない。
それともどこかに望美か譲かその辺の連中がいるんだろうか。

、まさかお前ここまで1人で来たのか?」

抱えあげられた姿勢が楽しいんだか俺と目線が合うのが嬉しいんだか、にこにこしたままのに問いかける。
返ってきたのは

「うん!」

という元気のいい一言だった。
元気がいい、というかよすぎる。
相変わらず笑顔のままのを見て、大方誰にも言わずに冒険気分で出てきたんだろうな…と思った。
子供ならではの浅慮というのは恐ろしい。

「……望美たちには言ってきたのか?」
「ううん、こっそり出てきたの」

深くため息をつきそうになるのを何とか堪え、を下ろしてやる。
さて、どうしたものか。
俺は今から知盛と合流するところだ。
さすがにこいつを連れて行くのは憚られる。
別に連れて行ってもこいつに戦の知識があるわけでもなし、平家のことは恐らくばれない。
ばれないが、知盛を見てが怯えない保証はない。
怯えさせるのは本意じゃないが、だからと言って置いていくわけにも……。
低い位置にあるの頭をぐりぐりと撫でながら黙考する。
はといえば頭を撫でられてご機嫌だ。
一旦引き返して望美たちに返そうかと思ったが、如何せん時間がない。
届けたところでのフォローができるほどの時間はない=フォローもないまま叱られ放題。
それは子供からすれば怖いだろう。

「…将臣ー?」
「……ま、いいか」

俺は考えることを放棄した。
知盛が威嚇しても俺が守る、もうそれでいいじゃねぇか。
頭を撫でていた手を下ろし、手のひらをに向ける。
は嬉々としてそれに飛びついた。

「いいかー、これから俺は人に会いに行くんだー」
「だれー?」

間延びした口調で言えば、それと同じような口調で返ってくる。
の歩幅にあわせてゆっくりと歩きながら会話を続けた。

「世話になってる人だー。
見た目は怖いが悪い奴じゃないからいい子にしてろよー」
「わかったー、私いい子にするー」

その純粋さ、さすがは子供。
うんうんと頷き、偉いぞ、とほめたその瞬間。

「クッ……兄上は…そういった趣味がおあり、か…?」
「……うわ出たー……」

何でここにいるんだ知盛。
空いた手で思わず頭を抱えた、俺のこの反応は決して間違ったものではないと思いたい。
知盛との合流場所はここよりももっと先なのに、マジで何でいるんだ知盛。

「将臣、この人だれ?」
「…会いに行く予定だった奴だ」

顔を覆ったままで答えると、の手が抜ける感触がした。
何事だ。
見下ろせばそこには神妙な顔つきのが知盛と向かい合っている。
かと思ったら深々と頭を下げ、

「はじめまして、と申します。
将臣がいつもお世話になっております」
「これはこれはご丁寧に……こちらこそ、いつも兄上が世話に」
「待て待て待て!!!
何の話をしてるんだお前らは!!!」

つーか、お前は一体どこでそんな挨拶を覚えてきた!!
そして知盛も乗るな、いっつもダルそーに突っ立ってるくせしやがって!!
…と心で突っ込んでも届くはずもなく、はちょこんと首をかしげ(ああくそ可愛い)、知盛は心底不思議そうに目を丸めてみせた。

「この挨拶はお前が仕込んだのではないのか、有川…?」
「仕込むか!!」
「しこまれた!」
!?」

同時に聞こえた楽しげな声に思わず名を呼ぶと、声色に違わぬ笑顔があった。
一瞬言葉に詰まった隙にまた知盛がいらん事を言う。

「クッ…やはり光源氏の君、か……」
「ひかるげんじのきみ?」
「幼い女を…自分好みに」
「ややこしくすんな!」

知盛の頭を思いっきり引っぱたくが、ゆったりした口調のまま痛いな、と頭をさすっただけだった。
は俺たちのやり取りを見て手を叩いて笑っている。
そして笑いすぎて涙のにじむ目で俺たちを見上げ言った。

「こういうの『どつきまんざい』って言うんだよね?」
「……情報源は望美か?」
「うん!」

幼馴染ゆえの遠慮のなさで思う。
望美ちょっと面貸せ。






愛だけが先走るとこうなるというよくない見本(帰れ
だらだらと将臣+知盛でした。
光源氏シリーズ(仮)はこんな感じの短文で進めていきたいです。
個人的に遙か3は子供ヒロインでまったり書きたい。
弁慶とかリズ先生とか子供にうけそうな要素(ひらひら)や景時とか将臣とか子供の相手がうまそうな人お兄ちゃんや譲とかヒノエとかおいしいものを提供してくれそうな人(餌付け)や九郎とか敦盛とか戸惑いながらも優しくしてくれそうな人(不器用)や神子達みたいなお姉さん、白龍という遊び相手……子供ヒロインだとやりたい放題です(真顔
需要があるかは別として。